[Squeak-ja: 3887] Re: プログラミングの後半コースについて

Manabu Sugiura manabu @ sfc.keio.ac.jp
2008年 5月 20日 (火) 22:34:59 JST


慶應大学 大岩研の杉浦です.

> と書かれていますが、Squeakを学んだ後は、Javaを学ばせるのが良いのか、
> Smalltalkに進ませた方が良いのか迷っています。

Javaを選択した理由は幾つかあります.
# 私個人としては,Smalltalkでもいいかなと思っています.
# 高校生相手に挑戦してみたいと思っています.

> ただし最も重要なのは、武田さんのメールにもありましたように、「何のために」
> ということなのだと思います。

大岩研のメンバーもMLは読んでいると思うので,何か勘違いや補足があれば,指
摘してください.

ご紹介した授業「論理思考とプログラミング」に関しては,職業プログラマの育
成を目的にしたものではありません.ですから,採用する言語としては,少し乱
暴な言い方ですが「JavaでもSmalltalkでもよかった」と考えています.

当初,後半はJavaだけではなく,日本語プログラミング言語「言霊」も学習し,
その後にJavaを学習する予定でしたが,「言霊」の処理系の実装に関する問題が
発生したこと,半期で3つの言語を学ぶのは少し時間的にきついということで,
SqueakとJavaに落ち着きました.

ことだま on Squeakのタイルスクリプティングだけではなく,テキストによるプ
ログラミングを経験すること.また,同時に,基礎的なプログラミングの概念を
学習(ことだま on Squeakで学習したことの復習)しつつ,論理的に考える訓練
をするということを目的に授業を展開しています.
「論理思考とプログラミング」は文系クラスですが,理系クラスの入門科目では
最初から最後までC言語で授業をしています.

Java選択の他の理由として,

・同じ研究室の松澤さんが作成してあった,Javaの拡張タートルフレームワーク
があったので,Squeakと同じようなことがJavaで簡単に実現できる(ある程度イ
ンパクトのある画面を出せるが,煩雑な記述をすることは避けられる)

・300人近くの学生を複数の非常勤講師で分担するので,あまりマイナーな環境
で授業をしてくれとは言いにくい

という点もあります.

# 少しSqueak-jaからは話がそれるのですが,前半は日本語プログラミング言語#
# 「言霊」,後半は「Java」で授業をしたクラスもありました.
# http://web.sfc.keio.ac.jp/~minohara/lecture/logical07/


あまり答えになっていないとは思いますが,梅澤さんの,

> Railsを使えば、確かになんとなくWebアプリケーションを作ることはできます。
> 開発者にとっては非常に実用的ではありますが、それによって何を学べているのか
> ということが、学習の場においては重要と思います。

に(私個人としては)賛成です.

失礼致します.

-- 
Manabu Sugiura <manabu @ sfc.keio.ac.jp>



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